上部消化管出血患者

オメプラールを上部消化管出血患者に1回20mgと、1日2回の静脈注射を行う場合、3日間以内に止血が認められた症例は90パーセントで、内視鏡的な処置を行わずに3日間以内に止血が認められた症例は90パーセント、4日から7日間で止血が認められた症例は4パーセントですので、経口不可能な出血を伴う胃潰瘍や、十二指腸潰瘍に対してオメプラールを投与した場合、3日間までの成績で高い止血効果が認められているので、取り止めなく投与しない事です。

経過観察の内視鏡検査で、止血が確認され、飲水か経口摂取が可能な状態であれば、内服へ切り替えましょう。

PPIの十二指腸潰瘍に対する保険適応は6週間までですが、H.pylori除菌治療の実施時期についての海外スタディーでは、H.pylori除菌率と潰瘍活動期を比べると、瘢痕期のほうが僅かに低い傾向でしたが、特別な差を認めることはありませんでした。

日本ヘリコバクター学会ガイドライン2000では、H.pylori除菌治療の潰瘍活動期と瘢痕期、いずれの時期に行っても良いとしています。

欧米では、感染確認後に行われますが、日本人の潰瘍では胃酸分泌が一時的に増加することがあるため、潰瘍治療後に行う事が望ましいとする考えもあり、治療経過が長くなると患者さんの受診率が低くなることを考えると、潰瘍治療と除菌治療を継続して効果的に行う事が好ましいと思われます。